2020-09-23
蔡英文総統は22日午前、台北市内で開催された「投資欧盟論壇(EU Investment Forum 2020)」と題する対EU(欧州連合)投資フォーラムに出席した。蔡総統は開幕の挨拶で「台湾がEUにとって、ICT、バイオ、ヘルスケア、スマート移動等の分野で主要な協力パートナーになるための準備はすでに整っている。すでにある安定した基礎の上で、今後は台湾とEUの投資協定の締結に向けた交渉を進め、双方のゆるぎないパートナー関係がさらに前進できるよう努力していきたい」と語った。蔡総統の挨拶の概要は以下のとおり。
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きょうのフォーラムは、台湾で開催される初の対EU投資フォーラムだ。これはまた、双方がゆるぎない協力関係の基礎の上で、貿易・投資パートナー関係の新たな1ページを開くものだ。それには、欧州企業による台湾の風力発電に対する投資や、巨大(ジャイアント)や友達光電(AUO)といった台湾を代表する企業による対欧州投資を含む。
グローバル市場には現在、不確定要素があふれている。そんな中でも台湾は国際社会との協力関係を積極的に拡大・展開している。世界経済が不安定なこの時代、我々は「投資台湾三大方案」(=対台湾回帰投資を促進する三本立てのプロジェクト)を実施し、投資家の信頼を勝ち取っている。今年9月までの時点で、これらのプロジェクトを利用した対台湾投資申請は650件で、すでに1兆台湾元(約3.6兆日本円)を超える回帰投資が行われた。また、それは台湾に9万2,000の雇用機会を創出した。
健全な投資環境を整えるという台湾の戦略は、すでにプラスの効果を生んでいる。国連貿易開発会議(UNCTAD)が発表した「世界投資報告2020」は、世界の外国直接投資(FDI)が今年4割減少すると予想している。しかし、台湾では今年1~7月までに承認された外国人投資家による対台湾投資が昨年同期比10.56%増加している。これは、海外企業が台湾は安全だと考え、その投資環境に信頼を寄せていることを意味している。
台湾とEUは緊密な投資パートナーであるだけでなく、自由、民主主義、法治という価値観を共有する。これらの価値観や、強みと弱みを相互に補完できる関係は、我々に強靭な経済・貿易関係を築かせている。
台湾の政府は「台湾EUデジタルエコノミー対話」や「産業対話会議」などの交流のプラットフォームを設置するに当たって協力している。また、台湾はまさにいま「六大核心戦略産業」を推進しており、既存の優位性を活用し、将来的に世界のサプライチェーンにおいて重要な役目を果たしたいと考えている。
我々の核心戦略産業には、再生可能エネルギーやデジタル産業も含まれている。これは欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長が掲げる産業の発展方向にも合致しており、双方の今後の協力に役立つだろう。このほかにも我々は、より多くの分野で協力できる。例えばポストコロナ時代のパートナーシップの医療サプライチェーンなどだ。台湾企業が製造する医療設備は全方位的であり、EUの企業とはハイエンドのワクチン開発・生産、医療器材、サージカルマスクなど防疫物資等の分野で協力できるだろう。また、ICT、バイオテクノロジー、ヘルスケア、スマート移動などの分野でも双方の協力を強化できるだろう。
Sources:Taiwan Today;2020年09月23日
資料來源: 経済部投資業務処
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