2023-04-14
教育部(日本の文部科学省に類似)は「新南向政策」の執行に合わせ、「技専校院」(科技大学・商業大学・外語大学・技術学院・医護管理専科学校など)の学生たちの多元的な言語能力を広げるため、2017年より毎学期、これら学校での東南アジア言語クラス開設に補助金を提供している。その結果、2022年までに700近いクラスが開かれ、受講者は3万人を超えた。言語学習のルートをより幅広く用意することで、東南アジア諸国での交流、研修、ビジネスに意欲的な学生の言語能力と国際観を培っている。「新南向政策」とは政府が南アジア、東南アジア、ニュージーランド、オーストラリアと様々な面での関係強化を目指す政策のこと。
教育部による補助政策の下、これら学校が開設する東南アジア言語クラスの数は年々増加、2017年に開かれたクラスは98、受講者4,000人あまりだったものが、2022年には143クラスが開講、受講者も6,000人を超えた。教えられる言語はインドネシア語、タイ語、ヒンディー語、マレーシア語、ミャンマー語、ベトナム語で、受講者が最も多いのはベトナム語。開かれるクラスはこれら言語の基礎から専門用語までと幅広く、いずれも整った授業計画が出来ている。
そのうち基礎課程では発音と基礎会話を教えることで学生の意思疎通と伝達する力を養成。同時に講演会や食事会などを行い実際に練習できる機会を増やす。生活用語応用過程では、例えばベトナム語とタイ語の旅行会話では授業中に会話とヒアリング能力を鍛え、将来海外を訪れた際の意思疎通の力を備えさせる。またそうした授業からその国の社会文化や風習を学べるようにする。就職に向けては商用ベトナム語がいわば学生の「入場券」。ベトナム語の基礎をしっかりと身に着けさせるほか、ビジネス上の専門用語の練習などで学生がベトナムで展開する「台商」(台湾資本ながら主に海外で活動する企業)や台湾の企業に就職する際の競争力を高める。
このほか、学校側でも東南アジア諸国からやって来た学生たちに、台湾の学生たちの「言語交換」(相互学習)の相手になってくれるよう働きかけている。教室での授業以外に、東南アジアからの留学生に会話の「小老師」(補助教師)を務めてもらい、学生たちの学習仲間になってもらう。これにより、台湾の学生たちは東南アジア言語の環境に浸って言語と文化を学ぶことが出来るようになる。台湾の学生たちは一方で外国からやって来た学生たちがより早く台湾での生活に適応できるよう助ける。教育部では、こうした取り組みはキャンパスの国際化を促すことにもつながるとしている。
Sources:Taiwan Today;2023年04月14日
資料來源: 教育部
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